「築城」したトコを見た!~映画「築城せよ!」鑑賞記(ネタバレあります)
2010年 02月 03日
覚悟して、入られよ!
いや、面白かったです!
確かに、独立系映画っぽい、素人さも散見されますが、
力技と、らぶりんの技量で、すべてカバーされております。
築城への思い半ばで、滅びた、猿投三万石領主・恩大寺隼人将・・・が家臣と共に、
発掘現場の大工の棟梁、町役場のダメ役人、ホームレスの体を仮託して蘇りました。
目的は、ただひとつ!果たせなかった、城の完成を果たすこと!
恩大寺の殿様、割とフレキシブルであります(笑)
自分が、未来の世に、他人の体を借りて活動していることを自覚しております。
それも、築城への熱い思いがあればこそ。
大工の棟梁の娘で建築科で学んでいる、ナツキを巻き込んで、
なおかつ、謀反を起こした家臣の子孫・町長の馬場を合い挟んで話は進みます。
ダンボール素材の建築は、現代建築で、すでに行われております。
で、建築科で学んでいるナツキちゃんが、それを持ち出すのだろうという、
こちらの予想をななめ上に裏切り、殿はなんと自分でその方法を導き出します(爆)
こうして、ナツキと恩大寺の殿との築城が始まります。
この二人に、安っぽい恋愛シークエンスを混ぜなかったのが、好意を持てます。
恩大寺の殿は、ナツキを職人として信頼し、ナツキは持てる技量を発揮して、
築城を完遂することしか考えていません。
築城する・・・恩大寺の殿は、前回そのことに固執するあまり、御家を滅ぼしてしまいました。
家族・家臣・領民は、ことごとく、討ち取られました。
今回、町役場のダメ役人の体を借りた、恩大寺の殿は、
現代の猿投町の人々を前に、学びます。
「人は、石垣 人は、城」 (爆)
そして、因縁の謀反の張本人(の子孫)馬場町長との対決。
馬場町長、策士であります(笑) 城攻めは単なる力攻めに見せて、別働隊を用意してます(爆)
そして、猿投城派は、天守閣完成まで時間稼ぎの人の鎖作戦。
恩大寺の殿は、永久に残る猿投城を望まず、領民と共に作り上げ、
その民の心に城が残れば良いと達観していました。
らぶりんが、二度、舞を披露するのですが、その詠唱される言葉に、
この殿様の意識の変化が現れております。
一度目は「猿投の城を~」と詠い、二度目は「猿投の町を~」と変化してます。
城は完成し、そして、城は今ある形としては崩れていきます。
しかし、恩大寺の殿と家臣の魂は飛んで行き、前は着いて来なかった家臣・領民の魂も彼ら従い、
天へ・・・
ところで、ラストシーン。何故、ふらぼんは、下半身のみ下着姿だったのでしょう?(爆)