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武田軍の足軽大将リューザキ弾正、通称リュー弾♪またの名をカラボリーナ・ドルイスカヤ(爆)最近、草弾師匠という官位(笑)も授かりました☆ 諸国、諸時代、諸かるちゃーを 徒然なるままへめぐります


by リューザキ弾正
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転石苔むさず~映画「シャイン・ア・ライト」感想記事

転石苔むさず~映画「シャイン・ア・ライト」感想記事_f0182920_20553160.jpg

今夜行く、コンサートの演奏曲目が分からない時、
ワクワクする派ですか?
ハラハラする派ですか?
 

たぶん、スコセッシ監督は、ハラハラ派でしょう(^^;) 

映画「シャイン・ア・ライト」
監督 マーティン・スコセッシ
出演 ザ・ローリング・ストーンズ 他

映画「シャイン・ア・ライト」感想記事でございます。

字句通りの意味で、「地球上に存在する最古のロックバンド」(注:動態保存 ^^;)
それが、英国のTHE ROLLNG STONESです。
2013年6月、レコード・デビューから、ちょうど50年目を迎えました。

映画界の巨匠マーチン・スコセッシ監督が、そのローリング・ストーンズの
ライブを含む、このドキュメンタリー映画を作ったのは、7年前のことでした。
スコセッシ監督の音楽ドキュメンタリー作品には、1970年代に、
あるバンドの解散コンサートを収録した「ラスト・ワルツ」という佳品があり、
今回、当人も、それを上回る傑作を撮ろう、という意気込みがあったと思います。
しかし、その野望も意気込みもストーンズという存在の前では、虚しく散ります。
この映画は、そのメーキング部分とバンドの過去の映像も盛り込まれた
NYビーコンシアターでのライブを収めたドキュメンタリー映画です。

この頃のストーンズは、一回25曲に渡るコンサートの演奏曲目を事前に、
決めておりません。毎回、変えております。(詳細はMoreに)
観客・演奏者にとっては、毎晩新鮮なその試み。
・・・ですが、そのライブの映像を撮ろうとする者にとっては、
しかも、それを単なる記録ではなく、一編の芸術作品として
撮ろうとする者にとっては、実に厄介な、顛末になります。

「公演は6日後なのに、セットリストが分からない!(焦)」byスコセッシ監督
映画監督としては、カメラの動き全体を把握しなければなりません。
曲調によって、カメラのショットも替えたいでしょう。
なれどなれど、どの曲が何番目に演奏されるのか、誰も分からない。
ミック・ジャガー(vo)の胸先三寸じゃーーー!(爆)なのです。
各曲に対して、スコセッシ監督は、カメラワークの傾向と対策を練っておりますが、
実際どの曲を何番目に演奏するか、分からないと、事前の準備にも限界があります。
嘆き節のスコセッシ監督。
「曲順ではなくても、何を演奏するかでも知りたい(涙)」
「あ゛――――!!最初にどの曲を演奏するか知りたい(泣)」

世界の果てで、スコセッッシ監督が送りつけた予想演奏曲目リストを見ながら、
クスクス笑いの、ミックジャガー。「彼は楽曲をかなり分析してるね。
完成させるよ、マーティン・・・開演の一時間前にはね♪」と、にべもない。
開演直前、ブースに陣取るスコッセッシ監督の元に演奏曲目リストが届けられました。
それに飛びかかるように受け取るスコセッシ監督。 「1曲目はっ!?」
画面は、カラーに切り替わり、1曲目のイントロ。そのままライブセクションへ。060.gif
終盤、再度登場のスコセッシ監督は、ほとんど道化師状態でした。
ほぼ、ノーギミックで、ストーンズのある日の演奏の模様をお送りする・・・だけだったような。
名匠も、ストーンズの前では全く勝負にならなかった顛末でした(´・ω・`)
転石(ザ・ローリング・ストーンズ)苔むさず(ノー・ギャザー・モス)
前人未到の、このバンドの奇妙奇天烈な一面を伺える作品です。






毎晩変わる演奏曲目、ワクワクしませんか?どの曲が演奏されるか
事前に分からないコンサートなんて。
今は、コンサートのソングリストは即座に判明し、世界中にその情報が知れ渡る時代です。
しかし、毎晩(今は3日おきぐらいかな?)通っても、その都度、違う曲順でのコンサート。
ある日のオープニング・ナンバーが、次には、唐突に中程で演奏されたり、
前回のアンコール曲が、最初に演奏されたり。
まさに究極の一期一会。
映画の中でも、バンドメンバーが「どの曲を演奏するんだろうね、ワクワクするよ」(爆)
セットリストは、ミック・ジャガーが土地柄・時期、会場の大きさなどに合わせて決め、
当日の夜、ドラムセットのアクリル板に白いマジックで曲名が書きこまれた時、
バンド・メンバーも、今夜、何を演奏するか、初めて分かる仕組みです。

1万回に達する演奏活動の中でストーンズは・・・ある日、「飽きない?」
彼らは、飽きてしまいました。試行錯誤の上、彼らは、前回と違う曲目で演奏する、
そういう、方法を選択しました。
  (ギターの種類、アコースティックギタ ーやオープンGチューニングギター使用曲、
  あとは、ホーンセクションが参加する曲、などで、カテゴライズされて、 
  その中でシャッフルが行われる仕掛けのようですが・・・) 


毎回セットリストを変えると決めたあと、世界を2年かけて、へめぐり、
300公演を行った大掛かりなツアーでは、
物の見事に、セットリストがかぶった日が、一日もないという、
彼らの気まぐれ性というか天邪鬼な性分が発揮されました。
準備する方は大変なようですけど(笑)映像に収めようとする者にとっても(涙)
無論同じ曲を演奏しても、前の日と次の日は別物になりますが、
曲が違うと、全体の流れすら全く違います。
時々、終演後に、「はあああああ!
いけね、一曲飛ばしてた!今夜のお客さん、
あの人気楽曲、聞いてないんだぁーーーー」
と、なったりするそうです(笑)

 ↑ 主に、海賊ジャック・スパロウのお父さんが・・・(^^;) 


次から次へと、自分のお気に入りの曲が連打されると随喜の涙に咽びますが、
その逆もありえます。
今回の映画に収められた演奏曲・・・リュー弾的には、「ハズレ」の日でした(^^;)
これも、一期一会だったりします。
映画自体もピリッと来ませんでした。 やっぱり、事前の準備不足? ← ををい!(笑)
ストーンズが何処へ転がっていくかは、まだまだ不明です。

by salieri777 | 2013-06-09 23:54 | 映画観劇芸術鑑賞