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武田軍の足軽大将リューザキ弾正、通称リュー弾♪またの名をカラボリーナ・ドルイスカヤ(爆)最近、草弾師匠という官位(笑)も授かりました☆ 諸国、諸時代、諸かるちゃーを 徒然なるままへめぐります


by リューザキ弾正
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映画「薄桜記」鑑賞日記~ネタバレあり~

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今年、NHKーBSで放送された
映画を鑑賞しました。
かつて、見たことがあったと思うのですが、
覚えていたのは、勝新@安兵衛が、
討ち入り装束で俯き加減に
隊列の中を歩いているところのみ・・・
雷さまはどうした>自分と、ツッコミをいれたいくらい(^^;)
 

出演 市川雷蔵
    勝新太郎
脚本 伊藤大輔
監督 森一生
原作 五味康祐


<感想>
吉良邸討ち入りの隊列にいた、堀部安兵衛は、あの男との出会いを思い出していた。

冒頭、高田馬場に急ぐ安兵衛が、丹下典膳一行の横を通り過ぎます。
安兵衛の襷の紐が切れかけているのを見てとった典膳は、注意を促しますが、
先を急ぐ安兵衛には、聞こえなかった模様。
気になった、典膳が決闘の場に赴くと、その安兵衛が戦う相手は、
自分と同じ流派の男たちであった。
相手の良からぬ噂は聞いていたので、同門の助太刀をせず見守るのみの典膳。
典膳の懸念通りに襷が切れ、袖が邪魔で太刀筋に乱れが出るが、
見物客の中から、堀部弥兵衛が娘のしごきを投げ入れ、それを締め直して、
見事に、相手を討ち取る。
安兵衛に討たれるのをそのまま見届けていた典膳を睨む同門の一派。
彼らによって、典膳は後に生涯を狂わせられることになるのだが・・・
(映画では、典膳と安兵衛は違う流派の設定です。
千春の一件は、道場のメンツを潰されたと感じた同門が起こす形でした)

このように、導入部だけで、前にNHKで放送したドラマとかなり違います。

ドラマでは、典膳と千春の夫婦愛を中心に、安兵衛との友情、赤穂事件が描かれ、
映画では、市川雷蔵・勝新太郎という、大映二大スタアの共演ですので、
この二人演ずる典膳と安兵衛の友情を中心に展開されると思ったら、
・・・そうでもない(笑)

では、典雅な雷蔵とヒロインの恋愛はというと、こちらも中途半端。
腕を斬りおとされたあと、医者へ向かう典膳を乗せた籠と出くわした千坂兵部が
情けをかけ、米沢へ温泉治療にやってくれたため、
主人公不在の時間が長くなります。

一方、安兵衛も、変な感じで千春と出会い、密かに思いを寄せてしまうという、
妙な横恋慕で、こちらも勝新の持つ、本来の豪快さが出ず、やはり中途半端。

こじれた運命の、典膳、安兵衛、千春。雪の舞う中悲しい結末。。。
・・・って、吉良さんの出番は、松の廊下のシーンのみ。
吉良方の事情はバッサリ切られております。

足を撃たれ、雪の舞い散る中、徐々に傷を増やしながら、相手を討っていく典膳。
白と赤のエクスタシー(^^;)
最後にやっと千春の手を握り、息絶える典膳。
駆けつけて、それを見守る安兵衛。
そののち、安兵衛は吉良邸討ち入りへ。

二大スターが燦然と輝いた時期の時代劇共演でしたので、少々物足りなく感じました。
二人の友情と言うか、絡みのシーンが甘利ないのが寂しいですね。
雷蔵さんの典膳は、流石の美麗さですが、やはり、甘利にも救いがなさすぎる。
見せ場も少ないどころか、出番も少なすぎる。大阪勤番→米沢温泉治療。う~ん。。。
いや、ラストの七面社前での雪のシーンは、素晴らしいのですが。

少し後で、「御家人斬九郎」最終回の大殺陣を見たのですが(ショー・マスト・ゴー・オンね)
あの殺陣の元ネタは、薄桜記のこの時の雷蔵さんか!と膝を打ちました。

by salieri777 | 2013-09-22 23:45 | 映画観劇芸術鑑賞