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武田軍の足軽大将リューザキ弾正、通称リュー弾♪またの名をカラボリーナ・ドルイスカヤ(爆)最近、草弾師匠という官位(笑)も授かりました☆ 諸国、諸時代、諸かるちゃーを 徒然なるままへめぐります


by リューザキ弾正
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「ベルサイユのばら ~エピソード集~」読みました!(ネタバレ表記あり)

いつもお世話になっている 「STEP by STEP」 のカタリーナ様に
かなり長いことお借りしておりました(汗)
恐縮しつつ、感想記事をお送りいたします。

「ベルサイユのばら ~エピソード集~」読みました!(ネタバレ表記あり)_f0182920_18494259.jpg


「ベルサイユのばら」第11巻
作 池田理代子



リュー弾は、熱烈な「ベルばら」ファンではありません。直撃世代でもありません。
週マでの連載が完結し、全話単行本化も終了し、宝塚の舞台が話題になりだした時代に、
まとめて全巻読破を果たした、セカンド・インパクト世代と言いましょうか(笑)
ですので、連載から胸熱く追いかけた方々とは、受ける感慨は、ややちがうと思います。

この外伝は、4話の新作短編が収められております。
出て来る登場人物に、一瞬誰のことだっけとなりつつも(汗)
すぐさまフラッシュバック(^^;)

エピソード1 そりゃないよ、アンドレ…編
(以下、エピタイトルはリュー弾が勝手につけております)

アンドレの幼少時代を含めた逸話。
ジャルジェ家の「お嬢様」の遊び相手になるべく祖母のもとに行くのを見送った幼馴染の
その後の流転の人生。
思わず、オルレアン公のその後について、自分の知識(うろ覚え)が正確か、
ググってしまいましたよ。
ほら、オルレアン公って、複数いるでしょ。
こうやって、興味をと知識を深め、ひろげられることは、楽しいものです。

ただ、エピソードの出来としては、四編中一番ビミョーです(涙)
確か、宝塚歌劇団からの依頼で製作された作品なのですよね?
アンドレの「オスカル一筋」は分かりますが、
せめて幼馴染がいたことぐらいは覚えていて欲しかった。
リボンも結局、ばあやが大切に保管していただけで、アンドレ自身が、
そのことを思う描写はないし(たぶん絶対覚えていない。←断言)

ところで、往時以来の読者の方には、
この、ばあやさんの登場がツッコミ材料だったようです。
たしかアンドレの訃報で寝こみ、バスティーユ陥落直後ぐらいに亡くなったのでしたっけ?
ですので、このように、マリー・クリスティーヌを秘かに革命の混乱に堕ちいっている状況下で
訊ねていけるはずはない、と。

まあ、解釈としては。
1.具合が悪く、オスカル編ラストに、オスカルの主治医が見舞いに来た時に
絶命しているっぽいが、死んだとは明確に言及されていない。ですので、セーフ。

2.具合は確かに悪く、上記の折り亡くなっているが、
その前になんとか最後の気力を振り絞ってたずねた。
公爵の寵姫の御前で伯爵家の使用人(平民のばあや)が椅子に座っているのは、
具合の悪そうな彼女をクリスティーヌが気遣った。

3.このエピの主役であるクリスティーヌの、すべては妄想であった(爆)

エピソードの後のFAN ROOMで、アンドレが、
 「身分さえあれば…その悔しさは、草をむしってしまうほど」と、
紹介されていたのには笑いましたww

エピソード2 生意気ジェローデル少年編
そのショコラが熱くないのを幸いに思ったかどうかは不明の男(爆)
目つきの悪い幼少時代(笑)
少々シニカルだけど一番の現実主義者だったな、ジェローデル。
その後の、「FAN ROOM」コーナーでの、WE LOVE オスカル様053.gif
ロザリーが、オスカルに恋していたくだりは、すっかり失念しておりました。

「ベルばら」が、円谷プロ製作なら、4月1日の円谷世界で、
「同人誌で妄想しまくりのロザリー」というキャラが出来ていたかも(笑)
「ベルサイユのばら」が円谷製作でなかったことを幸いに思え!063.gif

エピソード3 革命後のそれぞれ
オスカルの父ジャルジェ将軍、フェルゼン。ベルギーでの再会が描かれております。
フェルゼンについての「その後」は、本編でもふれられております。
何気に、オペラネタとなった「仮面舞踏会」で暗殺されたグスタフ国王亡き後、
政治的にもいろいろ苦労した人でもありました。
巻末に収録されている池田理代子先生のインタビューで、
「フェルゼンは恋愛においては勝組」ああ、そういう見方もあるのかと、括目。

そして、直系の唯一の生き残りマリー・テレーズ王女。
少々居心地の悪い亡命生活を穏やかに過ごしております。
母親の愛人と再会した時の彼女の心境や如何に。
ところで、誰か、マリー・テレーズの人生周辺を描く人はいないでしょうか。
「タンブル塔からウィーンへ送られたマリー・テレーズは偽者だった」説とともに。

エピソード4 一番熱いアラン編
一瞬、アランとベルナールがごっちゃになっていたことを告白しておきます(笑)
あと、アランの妹の名前って、ジャンヌだっけ? ←次頁で悔恨。
ぼろぼろと忘れつつも、読み出すと、まざまざと当時の話が甦ってきます。
アランが熱い代わりに、影の薄いベルナール(笑)
ロザリーと結婚したのはアランだったっけ?まあ、オスカル様失恋組同士だし。
で、この6行目前の文章に戻る訳です(爆)

「黒衣の伯爵夫人」が描かれた時から、皆の話題になっていた、
「あの革命の時、ル・ルーちゃんは、どうなったのだろう」
それに、明確な答えが出ております。
まあ、当時から、「彼女なら大丈夫」と、誰もまったく疑いなく思っておりましたが。
ル・ルー人形(中に色々な物が入っている)の健在も嬉しい。

そして、アランと言えば、忘れがたい妹ディアンヌ事件(名前、忘れていたけど)
「妹が結婚するんだ」(←普通だったら、アランの死亡フラグ)
貴族の男が金持ちの娘に乗りかえたことで、横死でしたっけ?
娘の死を受け入れられない母親が、彼女の亡骸をベッドに横たえたままだったので、
さらに悲劇の人生は悲惨な終幕を迎えました。
その仇敵ともいえる、かつての妹の婚約者と再会。憎しみを燃えあがらせるアラン。
このエピソードの帰結が、今回一番の見どころだったと思います。

「フランス革命」は様々なドラマを生み出しているので、池田先生の人生が続く限り、
こういったエピソード集を書き綴って欲しいですね。
というか、原稿はなくさないでね(笑)自分で点描も書いたとか、泣ける(笑)
   いや、笑っているけど(^^;) ← こら!

個人的に読みたいエピは、ジャルジェ将軍かな。
おっさんエピは望まれないかもしれないけれど。

カタリーナ様、コミックをお貸しくださり、ありがとうございました!040.gif040.gif040.gif
by salieri777 | 2015-04-19 19:06 | 乱読積読文庫