君は、南国忌を知っているか?~直木賞の直木さん~
2011年 02月 24日
日本の文学賞として、権威あるものとして知られる、
・・・芥川賞と直木賞。
その直木賞(のみで)名前の残っている、小説家・直木三十五の命日が本日であります。
このご命日前後の日曜日に、直木さんの代表作「南国太平記」にちなんで命名された、
「南国忌」が、墓所のある、横浜市金沢区のお寺で執り行われます。
ちなみに、今年は、2月20日、直木賞作家浅田次郎氏を迎えて行われました。
直木三十五は、小説家として大衆小説を書き、この時代の人らしく映画の脚本なども、
書いておりました。
本名は、植村宗一さんと言います。
植の字を崩して、直木。年齢が三十一の時、直木三十一というペンネームを使い出します。
翌年に、直木三十二に改名(笑)、その翌年に・・・以下略。
親友で、文芸春秋社の社長である菊池寛に「いいかげんにしろ!」と忠告され(^^;)
直木三十五に定着しました(^^;;)
さて、この直木三十五さんが亡くなります。ちなみに享年43歳。
その数年前に小説家の芥川龍之介も鬼籍に入り、親友二人を亡くした菊池寛。
彼らの名前を文学界に残したい、と文学賞を創設します。
小説家は浮き沈みが激しい職業です。売れっ子でも、その死後も名前・作品が
親しまれる小説家はほんの僅か・・・
直木賞の直木さんも、親友・菊池寛の懸念どおり、
その作品は甘利、人語に介することはありませんが、文学賞によって名前が残りました。
ちなみに、「南国太平記」 けっしてフィジーやモルディヴが舞台ではありません(^^;)
幕末の薩摩藩における「お由羅騒動」を扱った時代小説であります。
直木賞を受賞している時代劇小説家の錚々たる面々を思い浮かべると、
菊池寛&直木さんの功績も光り輝きます。